ガットのテンションを縦横で変える理由は?メリットやおすすめのポンド数をコーチが解説

スポーツ

こんにちは!「沖縄のパル(沖パルブログ)」のオキです。

テニスショップやスクールでガット(ストリング)の張り替えを頼むとき、上手なプレイヤーたちが「縦48、横46でお願いします」のように、縦と横のテンション(強さ)を変えて注文しているのを聞いたことはありませんか?

「なぜわざわざ縦と横のテンションを変えるの?」

「同じポンド数で張るのと何が違うの?」

と疑問に思いますよね。

結論から言うと、縦横のテンションを変えるのには「ラケットの変形(破損)を防ぐため」、そして「打感やスピン性能をコントロールするため」という明確な理由があります。

今回は、テニス歴 10 年以上でコーチ経験もある私が、ガットの縦横のテンションを変える本質的な理由と、初めて試すときのおすすめのバランスを徹底解説します!

1. ガットのテンションを縦横で変える「2つの本質的な理由」

一般的に、テンションを変える場合は「縦糸(メイン)を強く、横糸(クロス)を1〜2ポンド弱く」張るのが基本です。これには物理的・機能的な 2 つの理由があります。

理由①:ラケットフレームの変形や破損を防ぐため(物理的理由)

これが最も大きな理由です。ガットを張る際、構造上、必ず先に縦糸を張り、その後に横糸を編み込んでいきます。

縦糸だけを張った状態のラケットは、縦方向にギュッと強い力で引っ張られ、横に広がろうと変形しています。

そこに横糸を「縦と全く同じ強さ」で張ってしまうと、今度は横からの圧力が勝ちすぎてしまい、ラケットが本来の設計よりも縦長に変形(エッグ形状化)したり、最悪の場合はフレームが割れる原因になります。

あらかじめ横糸のテンションを「1〜2ポンド」落として張ることで、縦と横の圧力バランスが均等になり、ラケット本来の美しい形状をキープできるのです。

理由②:「スナップバック」を促してスピン量を増やすため(性能的理由)

テニスのスピンは、打球時に縦糸が横にズレて、元に戻る瞬間の復元力(スナップバック)によってかかります。

横糸を少し緩めに張っておくと、縦糸が動きやすくなる(滑りが良くなる)ため、スナップバックが大きく起きて強烈なスピンがかかるようになります。同時に、打感がマイルドになり、スイートエリアが広がるというメリットもあります。

2. ぶっちゃけ「縦横同じポンド数(同ポンド)」じゃダメなの?

「ショップにおまかせにしたら同ポンドで張られたけど、それって悪いの?」と思う方もいるかもしれませんが、同ポンドが悪いわけでは決してありません。

現代のラケットは非常に頑丈に作られているため、同ポンドで張ったからといってすぐに壊れることは稀です。また、ヨネックス(YONEX)のアイソメトリック形状のように、公式が「縦横同ポンド」を基本推奨しているメーカーもあります。

同ポンドと縦横違いには、それぞれ以下のような打感の特徴があります。

張り方メリット・打感の特徴こんな人におすすめ
縦横同ポンド・面圧がカチッと均一になる
・打球感がダイレクトでブレにくい
・フラット系で弾きを重視したい人
・カチッとした硬めの打感が好きな人
横糸を1〜2ポンド下げる・打感が柔らかく(マイルドに)なる
・ホールド感(球持ち)が上がる
・スピンがかかりやすい
・ポリエステルガットで腕の負担を減らしたい人
・コントロールやスピンを重視したい人

3. 初めて縦横を変えるときのおすすめ「黄金比」

もしあなたが「いつもは同ポンドだけど、一度縦横を変えて張ってみたい」と考えているなら、以下のバランスから試してみるのが鉄板です。

💡 おすすめ:横糸を「2ポンド」落として張る

  • 例:縦 48 ポンド / 横 46 ポンド
  • 例:縦 45 ポンド / 横 43 ポンド

1 ポンドだけの差だと体感しにくいことが多いですが、「2ポンド下げ」にすると、驚くほど打感がマイルドになり、ボールを手のひらで掴むようなホールド感を実感できるようになります。

特に、RPM BLASTALU POWERHYPER-G といったポリエステルガットを張っていて、「もう少し楽に飛ばしたい」「打感を柔らかくしたい」と感じている方には、劇的な効果があります。

⚠️ 逆に「縦を緩く、横を強く」するのはアリ?

ごく稀にトッププロやマニアなプレイヤーで「縦 46 / 横 48」のように横を強く張る人がいます。

これは「面圧を極限まで硬くして、限界まで弾きを抑えたい(飛ばなくしたい)」という超特殊なケースです。一般プレイヤーがやると、ラケットの形状が横に潰れて不格好になり、フレームへの負担も大きいため、基本的にはおすすめしません。

結論:横糸を少し落とすだけで、いつものラケットが激変する!

ガットのテンションを縦横で変えるのは、プロや上級者だけの特権ではありません。ラケットを労りつつ、自分の理想の打感を手に入れるための「最も手軽なチューニング」です。

「今のラケット、ちょっと打感が硬くて疲れるな……」

「もう少しスピン性能やホールド感をアップさせたいな」

そう感じている方は、ラケットを買い替える前に、ぜひ次回の張り替えで「横糸2ポンド下げ」を試してみてください。いつものラケットが、驚くほど扱いやすく進化するはずです!

以上、沖縄のパル(沖パルブログ)のオキでした!

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